オマーン王立厩舎
1996年に初めて雑誌の特派員としてオマーンを訪れ、1998年からオマーン王室厩舎を撮影、取材しています。昨年の10月にはオマーン大使館、以前には国立民族学博物館や馬の博物館他でも写真展を開催してきました。
オマーン王室厩舎に今年もお招き頂きましたが、その優雅な風趣は変わらず。オマーンは国是により、ごみを道路に捨てることは法律で禁止されているほどですから、厩舎内も清潔そのもの。そして衛生的なだけではなく、五感に心地良い調和を与えるように整えられています。
馬はとても繊細で、餌の容器を変えるだけで食欲がなくなることがあると聞きました。人間と同じですね…。職員の知識はとても深く、教えられることばかり。
「貴方は単に馬が美しい動物だから、馬の写真を撮るのではないのですね」、最初の訪問で問われました。違います。馬ほど人間と様々な関わりを持ってきた動物はいません。私の視点はあくまで、人と馬との関わり。この取材がきっかけになって、イスラーム世界史を学びました。 多数の馬事文化に関する記事を、執筆する裏付けとなったことは確かです。